年商39億円、日本一有名なスーパー社長が4度の倒産危機を乗り越えた経営術

年商39億円、日本一有名なスーパー社長が4度の倒産危機を乗り越えた経営術

消費税の増税や天候不順による生鮮食品の値上げなど、生活に直結した話題をわかりやすく解説してくれるスーパーアキダイ社長・秋葉弘道氏。昨年のテレビ出演本数は実に300本を超え、いまや「日本一有名なスーパーの社長」と言って差し支えないだろう。

だが、実は彼が、東京と千葉に青果店2店とスーパー4店舗を運営するなど、年商39億円を稼ぎ出す敏腕経営者であることはあまり知られていない。今回、自身初の著書『いつか小さくても自分の店を持つことが夢だった スーパーアキダイ式経営術』を上梓したばかりの秋葉社長のもとを訪れ、元ヤンで高卒、一部上場企業を辞めて23歳で独立開業。4度の倒産を乗り越えてアキダイを全国的な知名度に育て上げた「八百屋人生」を振り返ってもらった。

◆4度の倒産危機を乗り越え、経営を軌道に乗せた成功術

――ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあって、ここ最近はテレビのワイドショーなどでは、値上げの話題が多いですね。

秋葉:今回の食料品や日用品の高騰は、ウクライナ情勢がきっかけではありません。数年前から続く世界的な異常気象をはじめ、長引くコロナ禍、中国の爆買い、そしてここにきて一層深刻度を増している急激な円安や原油高も大きく影響しています。

スーパー業界的には去年が「値上げ元年」、今年は「値上げ2年」と捉えているほどで、これまでの値上げとは異次元の世界。不作だった大豆由来の食用油なんて、この1年で6回も値上げしているくらいです。天井がどの辺になるかすら見通せませんね。

◆テレビの仕事は「基本ノーギャラ」

社長自ら毎日店頭に立ち、笑顔で接客する。そのやり取りは店員と客というより、友人や家族のようにフレンドリーだ

――年間のテレビ出演回数が300回超と、売れっ子芸人ばりの人気です。マネジメントは自分でされているのですか。

秋葉:そうですね。早朝、テレビの制作スタッフの方から連絡が入り、その数時間後には中継が始まる、みたいな……。たまに僕がマイク片手にリポートするときもあります(笑)。ここ何年かは報道番組以外からも出演依頼があって、鍋のレシピを考えたり、ドッキリやクイズ企画なんかもやらせてもらっています。

でも僕、ごく普通の町の八百屋ですから、なんでこんなことになってしまったのか……。人生って面白いですね。そもそも僕がテレビに出るのは、自分が生産者や市場関係者とお客さんを繋げる架け橋になれれば、と考えてのこと。集中豪雨による水害があったとき、農作物にどれくらいダメージがあったのか? 現地の生の声を多くの人たちに知ってもらいたいんです。

だから、基本「ノーギャラ」で受けてますが、僕も目立ちたがり屋のところがあるんで、頼まれたらどんな仕事でも全力でやっています。

◆高校のアルバイト時代は八百屋界の天才ルーキー

――初の著書『いつか小さくても自分の店を持つことが夢だった』を出されました。「元ヤン」で高校を卒業後、1部上場企業に就職するも、学生時代にアルバイトをしていた八百屋の仕事への愛情が断ち切れず、脱サラして23歳でお店を立ち上げるまでのことも詳しく書かれてあります。

秋葉:実はアルバイトをしていた高校生の頃から、八百屋の仕事が好きすぎて、寝ても覚めても野菜や果物のことばかり考えていました。八百屋やスーパーに並んでいる青果物は、生産者の人たちが一つひとつ丹精込めて作っています。そんな思いをお客さんにも伝えたくて、美味しい野菜や果物の選び方や産地や旬、保存方法、どう料理すれば栄養価を損なわず美味しく食べられるかなど、多くのことを学びました。

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